ねこちゃんの悩み・症状別

元気がない

今まで元気だったネコが怪我や病気になったりすると、顔の表情や行動に変化が現れます。
ネコの名前を呼んでも反応しなかったり、食事に興味を示さなくなったり、物陰に隠れ、じっとしたまま動かなかったりなど・・・
ただし、ネコ同士で喧嘩して負けてしまった場合や、飼い主さんが新しい動物を買って、自分に関心を持たず、放置されてしまった場合などはメンタル的に落ち込んでいる場合もあるので判断には注意する必要があります。

考えられる病気

ご心配な場合はペットクリニックにご相談下さい。

沢山水を飲む

人間同様、ネコの体内も、水分が一定のバランスを整えなければなりません。ネコの体は食べ物に含まれる水をうまく使われるようになってます。年齢を重ねたネコは、腎臓の働きが衰えるため、たくさん水を飲みます。しかし、若いネコで沢山水を飲む場合、病気の兆候と捉える必要があります。
ホルモンの病気や糖尿病、腎臓の病気やガンに侵された時も水を沢山飲む傾向があります。
体内で炎症を起こした場合もよく水を飲みます。

考えられる病気

糖尿病、子宮蓄膿症、乳がん、すい臓の病気、甲状腺機能亢進症、慢性腎不全、腎炎、腎臓の腫瘍  等

嘔吐

食べ過ぎたり、いっきに食べ物を食べたり、ねずみや小鳥などの小動物を捕まえて毛や羽根ごと食べた時に食道に入ったものをそのまま吐くようなことがあります。また体を舐めて毛づくろいをし手入れするので、口から毛が入り胃の中にできた毛玉を吐き出します。その他、草を食べてから吐き、胃の中を清潔にすることもあります。これらはごく正常な生理現象です。
しかし食べ物があっても関心を示さない・食欲が無い時などは、何かしらの異常が考えられます。

考えられる病気

結膜炎、角膜炎、緑内障、喧嘩による怪我、目の病気、感染症、ネコ伝染症腹膜炎、クリプトコッカス症、食べ過ぎ、異物を呑み込む、毛球症、感染症腸炎、内部寄生虫、その他ウイルス感染症、尿毒症、中毒リンパ腫、消化器の病気、巨大食道症、胃腸炎、腸閉塞、肝臓・すい臓の病気、糖尿病、甲状腺機能亢進症   等

目の異常

まぶたが腫れ上がっている、眼球の色の変化などがある場合、目に怪我をしている、もしくは目の病気が考えられます。ネコ同士は、親しく無いとすぐに喧嘩をしてしまいます。噛むだけではなくツメで引っ掻くため、眼球やまぶたに怪我をする場合があり、早急に対応をしないと化膿したり、視力を失うことがあります。
習性的にネコは地面や床の近くにあるために、ゴミや砂ボコリなどの異物が入りやすく、眼球が傷ついたり充血をおこす事が多いです。
人間同様、角膜炎・緑内障・白内障・結膜炎などの症状がありますが、年齢を重ねたネコが老化の為に視力が落ちるケースがあり、放置しておくと盲目になってしまうこともあります。

考えられる病気

結膜炎、角膜炎、緑内障、喧嘩による怪我、目の病気、感染症、ネコ伝染症腹膜炎、クリプトコッカス症  等

体をかく

かゆみの為、皮膚を強くかきむしり、傷ついて出血する場合があります。
原因としては、体にノミやダニなどの寄生虫や、カビがついている、高齢で皮膚が乾燥状態になっている、免疫系の病気にかかってしまった、食事アレルギーに関係して皮膚に炎症が起き痒くなっているなどといった状態となります。

考えられる病気

食事生アレルギー、寄生虫による皮膚病、ノミによる皮膚病、ヒゼンダニ症、皮膚の乾燥、免疫系の異常、尾腺炎、肉芽腫  等

血尿

尿に血液がまじっている(赤っぽい)、性器周辺をしきりになめる仕草をみせたら、尿道器官に病気があるか、腎臓病・腎不全と考えられます。とくにオスネコが排尿困難になっているときは、尿道に結石が詰まっている為、排尿が困難で痛みが起きる可能性があります。そして食欲をなくして元気がなくなり吐くこともあります。この状況で放置していましたら、腎臓機能が正常に動かなくなり、危険な状態になります。オスでは結石が尿道に詰まって発生しますが、メスの場合は尿道が太くて短いために、あまり発生しません。

考えられる病気

膀胱炎、上皮小体の異常、溶血症、下部尿路症侯群、尿毒症、たまねぎ中毒、膀胱の腫瘍   等

便秘

排便時に苦しそうな表情をした場合、重症の便秘か、大腸炎による下痢で、硬くて黒い便が出る時は病気が原因の便秘で、柔らかい粘液質の便に血液が混じっている状態などは、大腸炎が疑われます。日常からネコちゃんの便の状態をよく観察し把握している事が病気の早期発見に繋がります。また、高齢のネコは、便秘をしやすい傾向があります。

考えられる病気

ご心配な場合はペットクリニックにご相談下さい。

体温の低下

通常、ネコの平均体温は37.5~39.0度前後です。体温が平熱より下回っていた場合、低体温症です。
軽度であれば自律神経の働きにより自力で回復しますが、重度の場合や自律神経の働きが損なわれている場合は、死に至ることもあります。ネコは何かの精神的なショックを受けたり、突発性の怪我をした時も低体温症になります。

考えられる病気

ショック、怪我、寒さ、先天性の心臓病、ぬれる、子猫衰弱症侯群、尿毒症   等

出血

ネコの血液は、体重の約6%しかないので、大量に血を流している場合、大至急で止血処理をしなければ大変危険な状態になってしまいます。体重が5kgの猫なら血液量は300ccで飲料水の缶の量しかありません。
出血の原因は様々ですが、多くあげられる例としては、喧嘩や交通事故などの外傷が多く、その他としては、免疫力の低下にかかわる遺伝的な病気や重病なガンにかかってしまったなどがあります。鼻炎・副鼻腔炎などの感染症だったり、ネコ同士の喧嘩や事故によがる顔面の強打あるいは骨折、また鼻周囲の腫瘍などが出血を起こすこともあります。

考えられる病気

喧嘩、交通事故、鼻出血、ガン、鋭利なものによる怪我、免疫力の低下する病気、中毒血液の病気、下部尿路症侯群、膀胱炎  等

毛が抜ける

脱毛するときは何らかの症状があります。引き起こす確立が高いのは、皮膚病になったケースです。
アレルギー性皮膚炎やノミ・ダニなどの原因になります。脱毛部分に赤い発疹やガサガサになり、痒みにより掻いて、傷から膿んでしまうこともあります。
また、食事に関して、同じ物ばかり与えていると、栄養が偏り、ビタミン不足で脱毛の状態になりやすいです。ネコが体の左右対称に毛が抜ける場合、ホルモン系の異常が原因している事が考えられます。

考えられる病気

ストレスによる脱毛症、心因性脱毛、アレルギー性皮膚炎、対称性の脱毛症、ノミによる皮膚炎、疥癬、皮膚糸状菌症、肉芽腫、日光過敏症、ビタミンB欠乏症、ビタミンA欠乏症、クッシング症侯群、ニキビ、尾腺炎   等

唾液がひどい

ネコは口の病気が発生しやすい動物です。飼い主さんがときどき口の中を確認し、口臭や炎症・かみ合わせなどを確認しましょう。海外では歯を定期的に猫用ブラシで磨いています。よだれが出る症状は、歯茎に病気(歯周病)・歯茎のガンなどが考えられます。ネコは歯茎の病気にかかりやすく、歯の間にそって歯茎が赤く炎症していましたら歯周病の初期症状になってしまいます。

考えられる病気

食道炎、熱中症、歯周病、口内炎、歯根の吸収、口の中のガン、異物を呑み込む、てんかんの発作、中毒、ネコエイズ、あごの骨の骨折、脳や神経の異常  等

目やに・涙がひどい

くしゃみや鼻水の原因で多いのは「ネコカゼ」です。ネコかぜになると、涙目になり、ひっきりなしに鼻水を出したり、くしゃみをし、口の中がただれて痛みが出る事があります。この病気は、2種類あり、ネコカリシウィルスによるものと、ネコヘルペスウィルスによるものがあります。これらのウィルスに感染すると食欲がなくなり、脱水・肺炎を起こして危険な状況になります。

考えられる病気

ネコ風邪(ウイルス性呼吸器感染症)、鼻炎、副鼻腔炎、流涙症、クリプトコッカス症、その他の感染症、鼻の中のガン、鼻の中の異物   等

呼吸に異常・咳をする

苦しそうに息づかい・せきをして呼吸がおかしい時は、重い心臓病を発病している場合や、貧血になっている、悪性の腫瘍(ガン)がある、細菌感染の発生、ネコ伝染性腹膜炎にかかっている。事故にあって胸部に骨折や内臓破裂がおきている、胸の内部(胸腔)に液体がたまっているなどの可能性が考えられます。
症状がひどいと、腹式呼吸のみで息をするようになります。腹部のみで苦しい呼吸をしていたら危険な状態です。普段と違った呼吸音が聞こえたり、呼吸のリズムなどがおかしい場合はぜんそく、呼吸系の症状が考えられます。ネコのぜんそくは、息をするのがやっとというような苦しそうな息遣いをし、舌を出してヒーヒーするような呼吸になります。口はあけたままです。

考えられる病気

心臓の病気、怪我、骨折、内蔵破裂(交通事故による怪我)、呼吸器の病気(ぜんそく・呼吸困難・他呼吸・頻呼吸)、心筋症、貧血、リンパ腫、肥満、横隔膜のヘルニア、胸水、ガン、細菌感染症、ネコ伝染性腹膜炎、トキソプラズマ症、フィラリア症   等

下痢や血便、便に異常がある

消化器(胃・大腸・小腸)の問題で起こります。猫は急性より慢性の下痢が起きやすいようです。小腸に問題があると下痢状の便の量が多く水っぽくなり、栄養吸収しにくく痩せてしまいます。大腸ですと少しの下痢と粘液が出て、場合によっては血液と混じって、猫は苦しそうな顔をします。下痢と嘔吐を繰り返すしている場合は、胃に問題(寄生虫・薬物反応・細菌の過剰な増殖)があると考えられます。

考えられる病気

便消化器の病気、胃腸炎、伝染性腸炎、内部寄生虫、しぶり腹、食事性アレルギー、ネコパルボウィルス感染症、薬物中毒、薬物アレルギー、ガン、胃がん、リンパ腫、子猫衰弱症侯群、感染症、牛乳による下痢、トキソプラズマ症、脂肪肝、肝臓・すい臓の病気、脂肪便、腸内細菌の過剰な増殖、巨大結腸症   等

けいれん・ひきつけ

猫がけいれん・てんかんを起こす時、その前に口をパクパクしたり・顔面がピクピクする・手足を引き寄せる・失禁・歯ぎしりの動作をします。それからけいれんを発生します。この時に毛布などで優しく包んであげて、静かな場所で安静にさせてあげましょう。けいれんは数分以内に終わるので、口から出た泡をふき取ってから動物病院で診察してください。危険な状況なので早めの対応が必要になります。

考えられる病気

低体温症、心臓発作、脳神経の病気、頭部の怪我、てんかん、発作、脳炎、脳神経の先天性異常、低カルシウム血症、低血糖症、腎臓病、肝臓病、尿毒症、骨折、内蔵破裂(交通事故による怪我)   等

歩き方が異常

猫が足を地面に触れないように歩いたりバランス悪く歩いていたら怪我をしてるか神経が損傷している可能性があります。猫は高い場所から落下したり・交通事故にあって骨折する事が少なくないので、歩き方や体の動きがおかしかったら調べる事が必要です。痛みがひどい部分は、患部をなめるしぐさをして飼い主に訴ったえる時があります。ふらつきながら歩いたり、同じ場所をぐるぐる歩いて回ってましたら、脳や中枢神経の異常や耳の病気があるかもしれません。

考えられる病気

怪我、骨折、脱臼、脳神経の異常、クル病、耳の病気、肉球の皮膚炎、黄色脂肪症、中毒、ビタミンB欠乏症、ビタミンA欠乏症、ビタミンA過剰症、上皮小体の異常   等

痩せる

猫がやせてきた原因は色々なものが考えられます。代表的なものとして、栄養失調になってしまった、下痢が続いている状況、熱が続いて体力が消耗している、腎臓か肝臓に病気がある、精神的なストレスが起き継続している、ホルモンバランスの分泌状態が正常を保っていない、伝染性腹膜炎にかかっている、老化などです。
その他、猫は夏になると暑さのために食欲が低下し、やせる傾向があります。
それ以外なら下記の病気に関与している考えが高くなるでしょう。

考えられる病気

栄養失調、腎臓の病気、ガン、肝炎、肝硬変、精神的ストレス、老齢、ビタミンB欠乏症、ビタミンA過剰症、発熱、下痢(慢性胃腸炎)、口内炎、慢性的な病気、ネコエイズ、甲状腺機能亢進症、ネコ伝染性腹膜炎  等

発熱

普段元気な猫がずっと寝ていたり・目を覚ましてもじっと動かない・寒気がしていて小刻みに震えてる・目つきがなんとなくトローンとしている時には発熱しているかもしれません。人間同様に飼い主さんが猫の額やワキの下に手をあてると感触で熱がわかります。平熱は人間より1℃ぐらい高く37.5~39.0度です。それより高いままでしたら病気の可能性があります。ウィルス感染で発症しますと、熱と一緒に鼻汁・涙が出ます。寄生虫・細菌感染によるケースも発熱します。

考えられる病気

ネコかぜ(ウイルス性呼吸器感染症)、咽頭炎、気管支炎、肺炎、ネコ伝染性腹膜炎、細菌感染症内部寄生虫、その他の感染症、中毒、免疫の異常、リンパ腫、胆管肝炎    等

熱中症・熱射病

熱中症は主に3つに分かれています。熱けいれんは、水分の過剰補給により血液の塩分が薄くなり、塩分が不足して生じてしまう脱水症状による筋肉の痙攣です。熱疲労では、水、塩分の両方とも不足する状態で嘔吐や痙攣が見られます。意識障害は生じません。熱射病は、熱中症の中で最も重症な状態です。体温が異常に高温となり体温の調節が出来なくなる状態です。熱けいれんと熱疲労は早期に適切に治療されれば命に別状はありません。熱疲労は放置した場合は熱射病へ移行するため注意が必要です。熱射病は非常に危険な状態で救命率も非常に低くなります。

考えられる病気

熱中症(日射病)、やけど、交通事故による怪我、骨折、脱臼、怪我(外傷)  等

頭を強く振る

猫が頭を頻繁に振っていたら、耳の中に細菌やダニが感染していたり、異物・昆虫が入り込んだり怪我をしている事が考えられます。脳の部分の病気や前庭性失調症症候群という場合もあります。前庭性失調症症候群とは耳の内部にある前庭という部分(平衡器官・バランスを保つ器官)に異常がある為に、頭を振る・首の位置が傾いている・フラフラする・同じ場所を回るなどの症状が起こる病気です。

考えられる病気

耳かいせん、耳の中の異物、耳の怪我、外耳炎、前庭性失調症侯群、脳腫瘍、脳炎、脳(頭部)の怪我、栄養失調、中毒   等

犬・猫手術NAVI@福岡

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